手軽な模様替えで、住まいに春を呼ぶ【リビング編】
新生活が始まる人も、そうでない人も、インテリアを更新したくなる4月。手軽に取り入れられて住まいも気分も一気に春めく藤原流の模様替え術を【リビング編】【キッチン編】にてご紹介。まずは【リビング編】から。
リビングに花を飾って「春色」を取り入れる
――美智子さんは春になると部屋の模様替えをするそうですね。
模様替えといっても、とても簡単なんです。一番よくやっているのは、部屋にお花を飾って「色」を取り入れること。花は好きなので一年中飾っているけれど、春以降は店先に並ぶ花も種類が増えて色とりどりになるので、そうした花を飾るだけでも「春が来た」っていうウキウキ感が生まれます。お花屋さんに売っている小さなテーブルブーケでもその効果は十分。花の存在感ってすごいなと思いますね。
――フラワーベースも集めているとか。
フラワーベースは20代の頃から少しずつ集めていて、今は東京と伊豆下田、それぞれの家にいくつか置いています。すごくシンプルなデザインのものを、大・中・小と3つのサイズ感で揃えているんです。
間引きながら花びんを替えて、花の印象を変える
――サイズ違いのフラワーベースをどんなふうに活用しているんですか?
花の種類にもよるけれど、花束って飾り始めて数日後から少しずつ枯れてくるでしょう? そうしたら、元気のいいものだけを残して中くらいのフラワーベースに移し替えるんです。それがまた枯れてきたら、間引いてもう少し小さいフラワーベースに移し替える。こんなふうに花を間引きながらフラワーベースを替えていくと、花の印象もがらっと変わって一つの花束を長く楽しめます。だから大・中・小の3サイズあるとすごく便利なんです。
――色や形はどんなものがおすすめですか?
色も形もベーシックなフラワーベースがおすすめです。個性的なデザインのものよりも飽きずに長く使えるし、インテリアを損なうことなく、どんな花も引き立ててくれますから。私が特に好きなのは、ガラス製の丸みを帯びている金魚鉢のようなフラワーベース。昔からよく見かける縦長の花びんは意外と花の種類を選ぶので難しいし、口が広がっているものはお花の数がないとサマになりにくいんですよね。背が低くて、ちょっと丸みを帯びていて、口が少しだけすぼまっているものだと花を活けやすく、本数が少なくてもサマになりやすいと思います。
クッションカバーなど毎日使う小物を春仕様に
――お花以外にも手軽な模様替えアイデアはありますか?
クッションカバーの模様替えも手軽でいいと思います。わが家のリネン類は一年中白で統一しているんですが、素材を季節で替えているんです。秋冬は温かみを感じる起毛素材、春夏は涼しげなコットンやリネン素材というふうに。それだけでも部屋の雰囲気がずいぶん変わるんです。クッションカバーを春らしい色や柄に替えるというのも、雰囲気が変わっていいかもしれませんね。
――クッションカバーの模様替えなら、手軽にできそうですね。
模様替えといっても家具はなかなか変えられないし、カーテンはコストや手間がかかって大変。でも、クッションカバーのように、毎日使う小物を春らしいものに替えるだけでも部屋の雰囲気がぐっと春めいて、気分も明るくなりますよね。毎日使うスリッパやタオルなどを春らしいデザインのものに取り替えるのもいいですね。手軽に交換できる小物を自分の中で一つ決めておくと、模様替えも負担なく楽しめると思います。次回の【キッチン編】では、私が愛用しているリネンクロスの魅力を紹介しますので、お楽しみに。