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透明感の作り方・メイク前編

透明感の作り方・メイク前編

 

 

先日、私のインスタグラムのフォロワーの方に「藤原さんの透明感って、丁寧な食生活によるものが大きいのでしょうか」と書いてくださった人がいました。果たして自分にそれがあるかどうかは、さて置いて。「透明感」ということを改めて考えてみました。

 

透明感って実態のないものだし、数値で表すことはできないもの。でも「透きとおった感じ」とか「濁りがなく明るい感じ」という透明感のイメージは、何となくではあっても多くの人が共通して持っているもの。そして女性にとって「透明感のある美しさ」というのは、目指したいものの一つであることは間違いないのではないでしょうか。

 

「透明感」をメイクで作る2つのコツ

 

私が、この言葉を意識し始めたのは26、7歳の頃。ヘアメイクアップアーティストとして、どんなメイクを作りたいかと自問自答して浮かんだ言葉の一つが「透明感」でした。そんな女性像をメイクで表現できるようになりたいと思ったのです。


そのために「あーでもない。こうでもない」と試行錯誤した結果、わかったのは実はとてもシンプルなことでした。
それは、

  • 力を入れずにメイクをする
  • 無駄な動きをしない

この2つ。


このことは昔から私が取材に応えていたり、自著に書いていたり。また、このサイトの「HOW TO」コーナーのメイク動画でも繰り返し言っていることなので、‘耳にタコ’と言う人や(笑)、「えー?そんなことで透明感のあるメイクができるようになるの?」と、いぶかしげに思う人もいるかもしれませんね。


でも40年近くヘア&メイクアップアーティストを生業としている私にとっては、これは真実であり、メイク上手になるためには必須!と言えることなのです。

まず「力を入れない」というのは文字どおり、メイクをする手に力を入れないこと。ファンデーションやアイシャドウを塗る、眉を描く、チークを入れる。アイラインやリップラインも力を入れずに引いた方がスムーズに綺麗なラインを描けます。つまりメイクプロセス全てにおいて、力は必要ないということです。

‘力を入れない’ための、鏡の使い方と眉ペンシルを持つ位置

さて、力を入れずにメイクするにはいろいろ具体的なコツがあります。まずは、

  • ファンデーションを塗る
  • 眉を描く
  • チークを入れる

この3つのメイクをするときは手鏡ではなく、少し遠い鏡を見ながらすること。手鏡を見ながらメイクをすると肘をギュッとしがちになるのですが、それが手に力が入りやすくなる原因に。でも遠くの鏡を見ながらだと肘に無用な力は入らない。すると手や手首にも力が必要以上に入らないのです。


また遠い鏡を見ながら眉を描くというのは心許なくて「大丈夫かな~」と言う不安が伴うと思いますが、するとさらに自然と手に力が入らなくなるのです。

また顔全体(上半身)が視野に入るので、左右対称の眉に描けるようにもなります。そうそう‘遠い鏡’と言うのは、腕をまっすぐに伸ばしたぐらい鏡から離れると言うことです。もちろん仕上がりを確認する時には手鏡で、あるいは鏡に近寄って行ってくださいね。

力を入れずに自然な眉を描くときのコツは他にもあります。それはペンシルを持つ位置。これは「HOW TO」コンテンツのメイク動画、「眉ペンシルの持ち方」で詳しく説明していますので、そちらを参考にしてみてください。

親指の付け根と手首、硬くなっていない?

そして大人の場合、実は他にも手に力が入りやすい要因があります。それは親指の付け根の筋肉が硬くなっていること。「物を持つ」「箸を持つ」「字を書く」という手を使う動作は全て親指を使いますが、大人になるほど親指の付け根あたりの筋肉がこり固まっている傾向が。手を使う職業の人はなおさらのこと。親指の付け根が硬くなっている場合は、手首の付け根辺りも凝っているのではないかしら。

硬いかどうか確認してみましょう。手の平をパーッと思いっきり広げたとき、親指の下側の付け根あたりに痛みや突っ張る感じがしたとしたら、それは筋肉が硬くなっているということ。
また親指が内側に凝り固まっているということでもあるので、物を持つ手に力が入りやすくなる。そしてメイクする手にも力が入りやすくなるということです。

硬さを解決するためには


私は職業柄、このようになっては困るので親指の付け根を揉みほぐしたり、次のようなストレッチをしたりしています。


テーブルの上などに指先を体側に向けて手の平を広げ、真上から優しくグーッと体重をかけます。その際、両足は少しだけ前後に開いておきます。それから手首や腕の内側全体が気持ち良く伸びるように、後ろ足に体重を移動してストレッチ。
あるいはヨガでマットに手をつくポーズのときには、手の平をできるだけ広げるように意識して行っています。


こうすると手首や内側に縮こまっている親指の付け根辺りの筋肉が広がって気持ちよく伸びます。でも手首が曲がりにくかったり親指の付け根が凄く痛かったりする場合は筋を痛めてしまう危険があるので、無理やりグッと押さないように。焦らず少―しずつ、ほぐすようにしてください。あるいは専門医に相談してみてくださいね。

次回は「無駄な動きをしない」ための方法をご紹介します。お楽しみに!

TEXT : MICHIKO FUJIWARA 

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