「今の私」にちょうどいい、ヘアケア&ヘアスタイル
MICHIKO.LIFEの会員アンケートでも約4人に1人が挙げていた、エイジングによる髪のお悩み。ボリュームが減ったり、白髪が増えたり、うねりが出たり、髪型迷子になったり……。藤原美智子流の考え方を参考に、「今の自分」にちょうどいいヘアケア&ヘアスタイルを見つけて。
「やりすぎない」「つけすぎない」を意識。
――美智子さんは普段どんなヘアケアを?
藤原:私のヘアケアはとてもシンプルです。まず、シャンプーは汗をかいた日やヘアスタイル剤をつけた日を除いて、基本的に1日おき。お湯でしっかり濡らして汚れを落としてから、少量のシャンプー剤をよく泡立てて洗います。トリートメントやアウトバスのヘアオイルは頭皮につかないように気をつけながら、適量を髪全体によくなじませます。洗いすぎないこと、頭皮にできるだけ油分をつけないこと。この2つは意識していますね。
――髪の洗いすぎに気をつけているのはなぜですか?
藤原:皮脂はとればとるほど分泌されて、かえってベタつくからです。実は私、それを子どもの頃から実感していて。私の母は美容室をやっていて、小さいころから毎晩シャンプー台で髪を洗ってもらっていたんです。でも、当時のサロン専用シャンプーって、皮脂をしっかり取るタイプのものだったから、使い続けていたら髪がどんどんパサついてしまって……。皮脂を取り過ぎるのはよくないなってその時に思ったんです。
――トリートメントやヘアオイルを頭皮につけないのにも理由が?
藤原:トリートメントやヘアオイルが頭皮につくと、どうしても根元がペタっとなってしまって、髪が立ち上がりにくくなりますからね。ヘアケアだけじゃなくて、スキンケアでもメイクでも、なんでも「やりすぎない」のがいいと思っています。
――髪の乾かし方にもこだわりがありますか?
藤原:一般的にはドライヤーでしっかり乾かした方がいいと言われているけれど、私は短時間で済ませるようにしています。私の髪の毛はくせ毛なので、ドライヤーでしっかり乾かすとワーッとすごく広がってしまうのだけれど、自然乾燥させるとウェーブがきれいに出るんです。だから、ドライヤーをあてるのは根元と前髪がメイン。前髪は根元が立ち上がらないようにブローしています。ただ、完全に乾かさないで寝てしまうと髪同士が擦れてダメージにつながるので、基本的には朝にシャンプーをするようにしていますね。ドライヤーで少し乾かしたら、後は自然乾燥です。
髪色や髪型は「マインド」と「バランス」に合わせて。
――白髪は「染める派」ですか?
藤原:そうですね。今、グレイヘアが流行っているけれど、私は自分のマインドに合わせるのがいいんじゃないかなと思ってます。たとえば、マインドは若々しいのにグレイヘアにすると、頭だけが落ち着いて見えて、違和感が出てしまう。私の場合は髪が長いからグレイヘアにすると落ち着きすぎてしまうし、やっぱり染めている方が自分自身の生き方やマインドに合っているので、できる限り染め続けようと思っています。
――藤原さんといえば、ロングヘアをひとつに結んだスタイルが定番ですよね。
藤原:20代の頃と、20年くらい前にショートにしたことがあるけれど、髪の量が多くて癖毛なのでスタイリングしてもどうしてもボリュームが出てしまって。ショートヘアならすっきり見えると思いがちだけれど、毛量が多いと遠くから全身を見たときに頭だけが大きく見えてバランスが悪くなるのね。それに懲りて、髪は伸ばしてひとつ結びにするスタイルが定番になりました。たまに髪を下すときもあるけれど、後ろ姿のバランスがあまりよくないから、結ぶことが多いですね。
――ヘアスタイルは後ろ姿まで見て決める、と。
藤原:やっぱりトータルバランスって大切だと思うんです。ヘアメイクの仕事では、ファッションとヘアのバランスを考えるのはとても重要なんです。正面からだけではなく、後ろ姿のバランスも合わせてヘアスタイルを考えると自分に似合うスタイルが見つけやすいのではないかしら。「バランス美人」は工夫次第で誰でもなれますよ。
マッサージやブラッシングもほどほどに。自分に合う方法で。
――頭皮ケアは何かしていますか?
藤原:夜のお風呂上がりに、呼吸に合わせて優しく頭皮全体をマッサージしています。続けていくと頭皮がやわからかくなるし、ハチの張りもやわらいでいくのを実感しますね。あとは、髪の艶をキープするために、丁寧なブラッシングを心がけています。電動のヘアブラシもラクで心地いいのでよく使いますが、シャンプー直後は毛根を痛める原因になりかねないので、髪を洗わない日の夜のお風呂上がりや、日中のリフレッシュタイムに使っています。
――何事も「やりすぎないこと」が肝心ですね。
藤原:年齢やライフスタイルによって皮脂量も毛量も髪質も自然と変わっていきますよね。だから、シャンプーの頻度も時間帯も乾かし方も、「こうあるべき」にとらわれず、自分に合う方法を、その都度見つけていく必要があると思います。「流行っているから」「誰かが使っているから」とそのまま真似をするのではなく、参考にして自分の頭で考えることが大事じゃないでしょうか。今回お話ししたヘアケアも、あくまでも私の考え方と実例であり、正解ではないので、ヒントにしながら考えてみてくださいね。