コスメを整えて迎える、新しい年、新しい私。
年末年始が近づくと、自然と高まる「ものを整理したい」という気持ち。毎日使うコスメも整理整頓して、空間も気持ちも、すっきりとしたいところ。本質的な美しさをつくる、藤原美智子流の整理術とは。
自分の直感に従って、今必要なものだけを手元に。
―美智子さんは年末年始に家の片付けや整理をしますか?
藤原:私、片付けが大好きなの。年末年始恒例ということではないけれど、年に2回くらい発作的に片付けがしたくなって(笑)、家の大整理が始まります。ヘアメイクアップアーティスト時代に比べると、かなりものが少なくなったので片付けは楽になりましたが、ちょっとでもごちゃごちゃすると、自分にとって今、大事なもの・必要なものがわからなくなってしまう……。それがすごく嫌なんですよね。
―ものを整理する際に迷ったりはしないですか?
藤原:私は、いる・いらないをもう直感で選ぶんです。「でも……(これ高いし)(もったいないし)」と思いはじめると、片付けはできません(笑)! 「今の自分にとって、いるか、いらないか」だけでぱっと決めちゃいます。そうやって自分の直感に従うと、今の自分にとって本当に必要なものだけが残っていくんです。今の私はこんなふうになりたいんだなとか、これからこんなふうになりたいんだなっていうイメージも、そこから見えてくるんですよね。
―ものが溢れた状態では、自分のなりたいイメージが見えてこない、と。
藤原:まずは、いらないものをそぎ落として、手元に残ったもの=今の自分を見つめてみる。そうしてはじめて、次のステップが見えてくるんですよね。ぐちゃぐちゃの空間や思考の中からは、新しい自分は生まれないんじゃないかなって思います。
新年に新調。美を作るツールだからこそ、きれいなものを。
―コスメは「買い替え時」を見極めるのが意外と難しい気がします。
藤原:コスメの容器は洗えないから、使っているうちにどうしても汚れてしまいますよね。中身が残っていても、使い始めて1年くらい経っていたら捨てた方がいいんじゃないかなと思います。新年を迎えるにあたって汚れたものは捨てると気持ちも新たになるはず。同じものを継続して使いたいと思ったら、思い切って買い直してみて。
―新年にものを新調するのは気分がいいですよね。
藤原:きれいなものを揃えると「よし、今年1年また頑張るぞ」と心機一転できるはず。特にコスメやスキンケアは美をつくるツールだから、汚れたものでは気分も上がらないですしね。目には見えないけれど、なんとなくどんよりとしたオーラがあるからなのかも。だから、もったいないと思うかもしれないけれど、買い直してリセットすることをおすすめしたいですね。
パートナーや家族のものは問いかけながら気長に。
―コスメなど、自分のものはいる・いらないを決められても、パートナーや家族と共通で使っているものは片付けが難しいですよね。
藤原:そうなのよね。夫は私と正反対で、ものをなるべくとっておきたい人。「これいらないの? もったいないよ! じゃあ、僕が使う」「それじゃ、家の中が片付かないじゃない!」というやりとりを何度繰り返したことか(笑)。
―そうなんですね(笑)。では、旦那さんのものはノータッチですか?
藤原:基本ノータッチなんですが、「これいる? いらない?」って問いかけはするんです。以前は私がそう言うと、夫から「とにかくそこに置いといて!」という返事が返ってきたけれど、最近は私の問いかけに慣れてきたのか、「それいらないから捨てといて〜」と言うようになってきました。やっと片付けの大切さや心地よさがわかってきたみたい。ここまで来るのに、だいぶ時間かかりました(笑)。
―根気強く問いかけた甲斐がありましたね!
藤原:人それぞれものにかける想いは違うので、無理強いはしないほうが良いということを学びました(笑)。自分のものは直感に従って集中的に、パートナーや家族のものは問いかけながら気長に、というスタンスがいいのかなって。自分にあった片付け方を見つけて、新しい年、美しい暮らしを始めたいですね。