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変わる美しさと、変わらない美しさと

変わる美しさと、変わらない美しさと

 

 

MICHIKO.LIFE7周年。月日とともに、さまざまな価値観が変化するなか、藤原美智子が改めてブランドに対する思いや、大切にしたい美しさについて語ります。

 

川の流れと同じように、変化に対しては柔軟に

 

――MICHIKO.LIFEはブランド誕生7周年を迎えました。これまでを改めて振り返ってみて、いかがですか?

 あっという間でしたが、とても濃厚で充実した7年でした。商品作りだけでなく、皆さんとポップアップショップでお会いしたり、インスタライブなどのチャットを通しておしゃべりしたり、そうした交流も楽しくて、ブランドに対する思い入れもより深まっています。

 

――7年間のうち3年間はコロナ禍で、世の中もドラスティックに変化しました。

 私は川の流れと同じように、変化に対しては柔軟に、流れとともに変化していきたいと思うタイプ。新しいことも興味を持って取り入れると、いろいろな発見がありますから。今話題のChatGTP2月くらいから使っていますが、面白くて優秀なアシスタントがついたような感じですし、写真加工のフィルターもいろいろな種類があって、ヘアメイクの視点で見ると、なかなか奥が深いなと思っています。でも、何事もそうですが、新しい物事をそっくりそのまま取り入れるのではなく、自分なりに使い方を工夫したり、味付けしたりしながら、日々の効率や心地よさにつなげていきたいですね。

 

定番と流行の比率を変えながら、本質的な美しさを表現

 

――美智子さんご自身の「美しさ」に対する考え方で変わったことはありますか?

 「定番と流行の比率」ですね。ヘアメイクアップアーティストとして活動を始めた頃は5(定番):5(流行)とか6:4くらいで捉えていたのですが、年齢を重ねるにつれ、「自分らしい定番」がいかに大事かを実感するようになってきました。今は8:2くらいの比率が一番自分らしく感じて居心地が良いです。

 

――その一方で、変わらないことは?

一人ひとりの本質的な美しさをいかに際立たせるか、という初心です。それがヘアメイクの役目だと捉えて、20代の頃から「内面をメイクできるアーティストになりたい」と思ってやってきました。もちろん、時代の空気感は身に纏わないと古っぽくなってしまうから何割か流行は取り入れるけれど、大事なのは、その人の本質的な美しさを咀嚼して、それをヘアメイクで表現すること。ヘアメイクアップアーティストからビューティ・ライフスタイルデザイナーへと肩書きは変わりましたが、初心は変わっていなくて。MICHIKO.LIFEでは、全ての年代の女性に、ずっと寄り添って真摯に美しくする、生活を潤わせる、そういった本質的な商品作りをしてきましたし、これからもそうありたいと思っています。 

 

 

 

自分の手と感覚とセンスが、自分の顔をつくる

 

――コロナ禍が明けてリアルな人間関係が復活し、改めてヘアメイクの大切さや楽しさが見直されていきそうですね。

加工フィルターは確かに便利なツールだけれど、リアルにメイクするってやっぱり楽しいことだし、豊かに生きるための一つのテクニックだと思うんです。どんなにテクノロジーが進化しても、どんなに素晴らしい化粧品ができたとしても、結局は使うのは人。自分の手と感覚とセンスが自分の顔をつくるんですよね。ヘアメイク、ファッション、インテリア、料理……なんでもそうなんですが、日々のなかで手と頭を使わないと、魅力を引き出すためのテクニックもセンスも錆びついてしまうのではないかなと思います。

 

――自分の顔は自分でつくる……心に響く言葉です。今後、MICHIKO.LIFEでやってみたいことやビジョンがあればぜひ教えてください。

まだ詳細はお話しできないのですが、コロナ禍が明けて、MICHIKO.LIFEでも新しいプロジェクトが少しずつ動き出しているところなんです。ブランド立ち上げ当初から、一過性の美ではなく、使う人に寄り添っていく美にこだわっているので、商品作りにもすごく時間がかかってしまうのですが(苦笑)、自分自身がしっかりと納得できるものをお届けしたいと思っています。これからも、皆さんと一緒に美しく生きることを楽しんでいけたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします!

 

  
Photo:Sachiko Horasawa
Text:Sachiyo Kamata
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