“うっかり日焼け”を防いで、おしゃれに魅せるUVケア。

まもなく梅雨入り。雨や曇りの日が多いと油断しがちですが、実は紫外線量はすでにピークに突入。UV下地の塗り直しのコツ、帽子とヘアメイクのバランスなど、実用性と美しさを兼ね備えた日焼け対策のコツを藤原美智子が語ります。

UV下地とファンデは、自然なツヤと直しやすさで選ぶ

――美智子さんは“うっかり日焼け”を防ぐために、何か工夫していることはありますか?

やっぱり、UV下地はこまめな塗り直しが大事だと思っています。でも、朝しっかり日焼け止めを塗ってからメイクをしても、どうしても汗や皮脂で落ちてしまう。とはいえ、忙しい日中にお直しをするのは大変。だから、さっときれいに塗り直せるアイテムを使うようにしています。汗や皮脂で落ちにくいとされるマットタイプのファンデーションを使っているという人もいると思うけれど、絶対に崩れないとは言えないし、一度汗や皮脂で崩れてしまうと、それこそきれいにお直しするのは至難の技ですもの。

――塗り直しを前提に考えると、UV下地やファンデーションはどんなタイプがおすすめですか? 

UV下地とリキッドファンデーションを使っている場合は、どちらも伸びが良くてツヤのあるタイプがおすすめ。お直しできますから。そしてシミなどはコンシーラーで気になるところだけカバーして、パウダーファンデーションでフィックスするとカバーが定着するし、簡単にお直しもできるの。

スポンジの乾拭きで、日焼け止め効果もメイクも復活

――UV下地を塗り直す時のポイントがあればぜひ教えてください。

お直しする時はファンデーションのついてないきれいなスポンジで、一度肌を乾拭きするように優しく汗や皮脂を拭き取るのがポイント。それからUV下地を塗り直してパウダーファンデーを重ねる。このひと手間で日焼け止め効果も復活するし、メイクもつけたてのようにきれいに直せるのでぜひ試してみて。

――きれいなスポンジが1つあるだけで、きれいに塗り直せるんですね!

塗り直しのしやすさで考えると、やっぱりマットタイプのファンデーションはおすすめできないかな。それに、夏のキラキラとした日差しと、マットに作り込んだ肌はTPOとしてマッチしないし、不自然に思うんですよね。ファッションも素肌の分量が多くなってヘルシーな雰囲気になるのに、顔だけをカバーしすぎてしまうと全身のバランスが悪いし、オシャレにも見えないんじゃないかなと思うの。

――メイクする時は顔しか見てないので、TPOや全身のバランスというのは意外と盲点かもしれませんね。

顔は顔だけにあらず、全身のバランスは大事だと思います。日焼けしたくないのであれば、肌を作り込むよりも、こまめに塗り直したり、帽子を組み合わせたりするのがいいんじゃないかしら。私の場合、帽子はツバの広さが異なるものを何パターンか持っていて、服やシチュエーションに合わせて変えています。行く場所が海だったら日差しをしっかり遮るツバが大きい帽子、都会だったら小ぶりなもの、公園だったらその中間というふうに、TPOに合わせて帽子を選んで日焼け対策しています。

前髪とアイラインで、誰でも帽子の似合う顔に

――帽子をかぶると顔に影ができてしまったり、前髪がうまく決まらなくて上手に被れないのですが、何かコツはありますか?

帽子をかぶる時のポイントは前髪なの。前髪をすべて帽子の中に入れてしまうとアクセントがなくなっちゃうし、出しすぎてもオシャレに見えないし。前髪を作っていない人の場合は少し髪を出すと顔にメリハリができるし、小顔にも。前髪のある人は鏡を見ながら分量を工夫して見て。そして、どちらの場合もアイラインをちょっと強めにすると目元の印象がはっきりするし、帽子姿もオシャレな感じになりますよ。

――帽子を被る角度も大事ですよね。


そうなの。深すぎても暗くなるし、浅すぎても間が抜けて見えてしまうので、鏡を見ながら角度を調整する必要があるの。ちょっとした角度や髪の出し方で印象が大きく変わるので、帽子はセンスが試されるアイテムとも言えますね(苦笑)。でも帽子は紫外線対策としても手軽で効果的なアイテムでもあるので、ぜひ工夫しながら自分とTPOに合うスタイルを見つけてみて。「絶対焼けたくない!」と完全武装するのではなく、ファッションやTPOに合わせて紫外線をガードしつつ夏を楽しむ。UVケアもそんな熟成した時代になっていくといいなと思っています。

Photo:Sachiko Horasawa Text:Sachiyo Kamata