潔く捨てて、賢く買い替える。暮らしをリセットする、大掃除。

年末に向けて大掃除や片付けを始める人も多い時期。藤原美智子が新しい年を迎えるにあたり捨てるもの、買い替えるもの、迷わず片付けるためのコツについて語ります。

くたびれた布類を整理するだけでも気持ちが新たに

大掃除の前には家じゅうの整理整頓をするのが毎年のルーティン。まず最初に手をつけるのは服やタオル、キッチンクロスなどの布類。見た目や触り心地から生地がへたっていると感じたら、迷わず処分します。拭き掃除に使えそうな布はハサミで切ってウエスにして、その後の大掃除で使いきるというのが一連の流れになっています。ウエスは雑巾と違って汚れたら捨てればいいので、拭き掃除も気楽にできるのがいいですね。

洋服以外の布類は捨てた分だけ買い替えます。買い替えのタイミングや頻度は決めていないけれど、「新しい年をすっきり迎えたい」という気持ちで整理整頓をしていると、いつもは気がつかない布地のくたびれ具合に気がつくし、思い切って捨てようという気持ちになれます。大掃除は気が重いという人も、最初に布類を片付けるだけでも気分的にすっきりしてやる気が出るのでおすすめです。

一枚の布に、暮らしのていねい度があらわれる

布類はくたびれたら買い替えるのが前提だけど、肌触りや使い勝手は大事なので、買い替える時は質の良いものを選ぶようにしています。特にキッチンクロスは上質なリネン一択。丈夫で使い込むほど味が出てくるし、愛着も増して、大事に使いたくなります。大事に使うことで品が保たれる。だから、いくら使い込んでもくたびれた印象にならず、おしゃれな雰囲気になるのだと思います。リネンのそういうところが気に入ってMICHIKO.LIFEでもブランド立ち上げ当初から上質なリトアニアリネンのキッチンクロスを取り扱っているんです。買い替え頻度も少なくて済むし、長い目で見ればコスパもいいんじゃないかなと思います。

私にとって暮らしの中で使う布類は見た目だけでなく、家の運気や暮らしのていねい度、おしゃれ度を左右する大事なアイテム。使い込むとただ単に汚くなるのか、“いい味”になるのか。面積は小さいけれど、与える印象は全く違うんのではないかなと思います。

片付けに必要な決断力を磨くには

今年一番の“片付け”といえば、18年続けた二拠点生活にピリオドを打ったこと。先日、無事に東京から下田への引越しが完了しました。秋くらいから少しずつものを運んで整理整頓をしていたので、引っ越しの翌日には私の荷物のほとんどは片付いている状態になりましたが、夫の大量の荷物はやっと片付いたところです (苦笑)。夫婦でも片付けスタイルは違うので、それぞれのペースで進めています。

 迷いなく片付けるための秘訣をよく聞かれるのだけど、これは“習慣”かもしれませんね。ヘア&メイクアップアーティストは、その場の状況に合わせて瞬時に判断し、臨機応変に対応しなければならない仕事。その積み重ねの中で決断力が自然と鍛えられたと思っています。日常の中の小さなことでも数をこなしていけば、誰でも決断力は身につくはずです。

そして、決断力の前に大事なのは、自分が何を大事にしているのか、どうなりたいのかというビジョンを明確にすること。そうすれば自分にとって必要なものも不必要なものもわかるので、片付けも迷わずにできるようになるんじゃないかなと思います。新年を迎えるにあたり、マインドマップを書きながら、自分にとって大事なものを見つめ直してみるのもいいかもしれませんね。

今回ご紹介したアイテムはこちら「キッチンクロス
3枚セット」

Photo:Sachiko Horasawa Text:Sachiyo Kamata