ご褒美スイーツを楽しむための賢い食欲コントロール
もうすぐバレンタイン。大切な人だけでなく、自分自身にもご褒美スイーツを贈るという人も多いのでは? おいしくて、ついつい手が伸びてしまう甘い物。食べすぎず、ほどほどに楽しむためのコツを藤原美智子が語ります。

甘い誘惑にすぐにのらない“3秒ルール”。
――バレンタインといえばチョコレートをはじめとするスイーツが思い浮かびますが、美智子さんはどんなスイーツがお好きですか?
私のアイスクリーム愛はこのコラムでも度々語っているのでご存知の方も多いかもしれませんが(笑)、実はスイーツの中で一番好きなのはパフェなんです。数年前、行きつけのカフェでアイスクリーム、ホイップクリーム、果物だけのシンプルなパフェを食べたら、すごくおいしくてハマってしまって。でも、パフェってなかなか食べる機会がないでしょう? その代わりとして、手頃なアイスクリームを食べているという感じなんです。パフェとアイスクリームは私のご褒美スイーツなので、「どちらかは週に1回食べてOK」としています。
――でも、スイーツっておいしくて、つい食べ過ぎてしまいますよね。食べ過ぎ防止のために心がけていることはありますか?
私の場合「食べたい!」と思ったら、まず3秒待つんです。自分の食欲に対してすぐに反応せず、少し上から眺めるようなイメージで、心の中で「1・2・3」とカウントするの。たったそれだけで食べたい欲求が収まることがけっこうあって。その練習を重ねていくと、食欲と上手に付き合えるようになるし、感情のコントロールにも応用できるんです。
数を決める、一切やめてしまうという方法も。
――食欲のままに飛びつかないことは大事ですね。他には何かありますか?
あとは、食べる回数や個数を決めること。例えば、1週間に1個好きなスイーツを食べてOKと決めたら、自分との約束事として、それを必ず守るようにするんです。数を明確にしておくと「もっと食べたい!」と欲が出てきた時に「今日食べたら明日はもう食べられないな」と、冷静に考えられるの。こういう「数の制限」と、先ほど言った「3秒待つ」というルールをセットにするのもいいかもしれないですね。
――それでも我慢できず、つい食べてしまう場合は……?
甘い物を本気でやめたいのであれば、一切食べないと断ち切ってしまうのもいいかもしれません。実は私、この方法でお酒をやめたの。「少しくらいなら……」「週1回ぐらいなら……」「外で食べるときぐらいは……」と周りには言われたけれど、少しでも飲んでしまうと、それ以上飲みたいと思った時にすごく我慢しなければいけなくなることの方が嫌なので、きっぱりやめました。お酒をやめて10年近く経つけれど、もう全然飲みたいと思わないですし、ストレスも感じません。他にもおいしいものはたくさんありますしね。これは、甘いものに対しても応用できる方法かなと思います。

高カカオチョコや炭酸水も有効。創意工夫で我慢を楽しみに変えて。
――チョコレートなどのお菓子をちょこちょこつまんでしまうのが悩みなのですが、何かいい方法はないでしょうか?
私もチョコレートは好きです。バレンタインには毎年高級チョコレートを夫にあげて、一緒に食べるというのが恒例ですし(笑)。ただ、普段は甘いチョコレートは食べず、食後にカカオ92%のチョコレートを3粒まで食べていいことにしています。カカオは栄養もあるし、健康にいいかなと思って食後のデザートとして食べるようになったのだけれど、そうすると「もっと食べたい」という欲求が収まることに気がついたの。
――確かに高カカオチョコレートなら、罪悪感も少ないですね。甘くないのでたくさんは食べられないですし。
甘いものを食べたい欲が自然と抑えられるし、健康にも役立つし、一石二鳥かなと思います。同じ方法で、冷たいアイスクリームが食べたくなったら、私は冷蔵庫で冷やしている炭酸水を飲むと少し収まるんです。個数を決めたり、3秒待ったり、代わりのものを見つけたり、自分に合った方法で創意工夫すると、食欲コントロールは、我慢ではなく楽しみになるんじゃないかなと思います。
――創意工夫しながら食欲を上手にコントロールすることが大事ですね。
何事にも言えることですが、「これがないと生きていけない」と依存してしまうのは良くないかなと思います。実際に、大抵のものはなくても大丈夫! うまく自分の欲望や感情をうまくコントロールできるようになると、自分に自信が持てて、自己肯定感も上がります。欲にすぐ反応しないことがポイントですね。ちょっと間を置いたり、数を決めたり、代用品を試したりと創意工夫しながら、ご褒美スイーツを賢く楽しんでいきたいですね。
