読書からはじめる「顔つき」美容
「読書の秋」と耳にしても、忙しくてなかなか本を読む時間が作れないという人も多いはず。そこで今回は、藤原美智子が読書時間の作り方と愉しみ方を紹介。読書と美容の意外なつながりについても語ります。
すきま時間と耳を使って、読書時間を生み出す
――美智子さんは忙しい日々の中で、どのようにして読書時間を作っていますか?なかなかゆっくり本を読む時間は取れないので、入浴中や移動中、あるいはちょっとしたすきま時間に読んだりしています。紙の本をめくるのは好きだけれど、どこでも読めるようにするために数年前からほとんど電子書籍やオーディオブックサービス。電子書籍で売っていない場合は、紙の本を買っています。運転中に読んでいる本と関連のあるYoutube動画を流して、耳で聴いたりもしています。
――耳を使った読書なら、忙しくてもできそうですね。
耳ってとても有意義に使えると思いますよ。信号待ち、料理している時、スーパーで買い物している時……毎日の中にすきま時間って案外たくさんあるから、そのちょっとした時間を読書に充てているんです。忙しくても工夫次第で読書時間は作れるんじゃないかなと思います。
未知の世界を知って、モノの見方を広げる
――本のジャンルはどのようなものを?
ジャンルは特に決まっていなくて、その時々の好奇心に従って自由に読んでいます。専門書からマンガまで、何でも。私の場合、活字が好きというよりも、知的好奇心を満たすための手段の一つですね。だから、本を選ぶときは未知の分野の本を手に取ることが多いです。自分の知らない世界を知ることが楽しいから読む。そして読んでいて知らないことが出てくると、またその関連の本を読む。そんなふうに知的好奇心の枝葉がどんどん広がっていく感じです。気をつけているのは一冊の本を鵜呑みにしないこと。同じジャンルでも違う本を何冊か読んだり、本の内容と関連するYouTubeを観たり、ネットの情報なども収集したりして、自分でよく考える。そうやってモノの見方を広げることを大切にしています。
ーー今日は愛読書を何冊かお持ちいただきました。どれも難しそうで、付箋がびっしり貼ってありますね。
最近は量子力学や数学、宇宙をテーマにした本をよく読んでいるんです。仕事関係で専門書を読まなければいけないこともあるのだけれど、自分では手に取らないような分野の本を読むきっかけになるし、締め切りもあるので読書が自然とはかどります(笑)。仕事もうまく活用しながら、自分の世界を広げていきたいですね。
「顔つき」はいくつになっても、意識次第で変えられる
――大人になっても「知らない世界を知ることが楽しい」と言えるのは素敵ですね。
私自身は、歳を重ねるほど知的好奇心がどんどん増している気がします(笑)。大人になると何でも知っている気になりがちだけど、本を読むと自分が知らないことがいかに多いかわかるので(苦笑)、自然に謙虚な気持ちになるんですが、それこそが大人には必要なことだなと痛感しています。そうしたことによっても「顔つき」って変わっていくと思うの。生まれつきの「顔立ち」は変えられないけれど、「顔つき」はいくつになっても、意識次第で変えられるもの。歳を重ねるほど、「顔つき」美容が大事になるし、そのエッセンスが知的好奇心じゃないかしら。忙しくてなかなか本を読む時間がないという人も、すきま時間を上手に使って、読書から「顔つき」美容を始めてみて。ゆっくり、でも確実に「顔つき」に現れるし、人生が豊かになっていくと思います。