走ることでポジティブに。 更年期、私の場合。
40~50代になると、気になるのが更年期。個人差はあれど、女性であれば誰の身にも起こりうる変化です。藤原美智子が自身の更年期を振り返り、乗り越えるための一つのアイデアをシェアします。

ホットフラッシュのような症状が、いつの間にかなくなって
――美智子さんの更年期はいつ、どのように始まりましたか?
50歳前後のときにホットフラッシュのような症状が突然出るようになって、これがいわゆる更年期なのかな、これから酷くなるのかな、とちょっと不安に感じていたんです。でも、そんな時に、半年後に開催されるニューヨークハーフマラソンに挑戦する仕事が舞い込んできたんです。そのために毎日走っていたら、いつの間にか更年期と思われる症状がなくなっていたの。
――走ることで更年期を乗り越えたんですね。
更年期を乗り越えるために走り始めたわけではなくて、たまたま始めたランニングが更年期の症状にいい効果をもたらしたという感じなの。症状は人によってさまざまだし、一概には言えないけれど、運動をして血流をよくしたり筋肉をつけたりしたことで、体はもちろん心も健やかになれたのかもしれませんね。
玄関を出るまで言い訳なし! “朝ラン“で一日中気分良く
――ランニングを始めたいと思いつつ、一歩踏み出せない女性も多いと思います。何かアドバイスはありますか?
できれば朝一番に走るのがおすすめです。夜だと「仕事で疲れたから明日にしよう」とか「食事に誘われたからまた今度にしよう」とか言い訳がいっぱい出てくるけれど、朝一番は元気だし、言い訳できないでしょう(笑)? それでも、玄関を出るまでの時間が長いと「眠いな」「寒そうだな」「面倒だな」とあれこれ言い訳したくなるから、とにかく玄関のドアを開けるまでは何も考えないことにしようって決めるの。毎日起きたら、とにかく無心で着替えて、無心で玄関のドアを開ける(笑)! 走れば気持ちいいのは絶対だから、その一歩を踏み出すまでの工夫をいろいろしましたね。走ると気持ちが前向きになるし、体もすっきりする。走り終わってからもやる気がどんどん湧いてきて、物事をスイスイ進められるんです。
――習慣化してしまえば、自然と走りたくなるから不思議ですよね。
最初のうちは毎日走って、習慣になってきたら「どんなに忙しくても週3回は絶対走る」というふうに自分でルールを決めていました。半年後のマラソン大会ではきちんとフィニッシュできて、大きな達成感も味わいました。ランニングを始めてから筋肉もついたし、食事でもタンパク質を積極的に摂るようになって、それが結果として更年期の症状改善にもつながったかなとも思います。

負のループを断ち切る行動も必要。いろいろな体験談を参考に
――気持ちが不安定になりがちな更年期こそ、気持ちを前向きにする工夫が必要なのかもしれませんね。
更年期はホルモンバランスが崩れることで、肉体だけじゃなく精神にも影響を及ぼすといわれていますよね。それを放っておくと負のループに陥ってしまう恐れがあるので、自分でその負のループを断ち切るための行動も必要なのではないかなと思います。「元気がない時こそ、動く!」というのは、私が健康において大事にしていることの一つでもあるの。漠然とした不安を抱えているより、良いと思われることをいろいろ試したり、行動に移してみる。動くことで見えてくることは大いにありますからね。もちろん、辛くて動けない場合もは無理せず、何か気分転換になるような方法を見つけて乗り切ってくださいね。
――美智子さんを始め、たくさんの女性たちが更年期体験をシェアしてくれたら心強いですし、参考になります!
本当にそう。だから、まずはいろいろな人の体験談を見聞きして、自分と似た症状の人がどういった対策をしているかを見つけてみるといいんじゃないかしら? 更年期は、女性であれば誰しも程度の差こそあれ訪れる自然な変化だし、今はネットやSNSなどで体験談もたくさん見つけられるはず。お医者さんの意見や医学的な理論も大事だけれど、それだけじゃなくて、女性たちのリアルな体験談を知っておくことは更年期を乗り越える大きな助けになると思います。みんなでアイデアをシェアして、更年期を少しでもポジティブ過ごしていけたらいいですね。
