巡りよく、機嫌よく。腸活からはじめる新生活
今日から4月がスタート。新生活に心躍る反面、気疲れやストレスから、お腹の調子が優れないという人も多いのでは。脳と腸の密接な関係が注目される今、藤原美智子が日々を健やかに機嫌よく過ごすための“腸活”について語ります。
不要なものを溜めない。巡りのいい体が美容の基
――先日のMICHIKO.LIVE(インスタライブ)も“腸活×美容”をテーマにお届けしましたが、美智子さんは以前から腸活に注目していて、腸内細菌についてのコラムも書かれていますよね。腸活を意識するようになったのはいつごろからですか。
50代のころ、栄養学を学ぶために学校に通っていたときに、腸内環境に関する講義を受けたことが一つのきっかけです。当時は“腸活”という言葉はまだなかったけれど、腸内環境を整えるということは、当たり前の生活をきちんとすることなんだなと気づきました。あまり難しく考えなくても、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動を続けていれば腸内環境は整うと思うんです。女性は便秘に悩んでいる人が多いけれど、不要なものを溜め込まず、巡りのいい体をつくるということは、美容の基。巡りが良ければ肌もいきいきとしてくるので、きれいになるためにも腸活は欠かせないものだと思っています。要は“溜めない”ということ。溜めていいのはお金だけ、ですね(笑)。
バランスの良い食事で腸内の“多様性”を育て、“ご機嫌”な自分に
――最近では、脳と腸が密接に影響を及ぼしあう「腸脳相関」という言葉も注目されていますね。
腸と脳には密接な関係があって、脳がストレスを感じてると腸の働きにも影響するし、その逆もあるということは、最近よく言われていることですよね。新生活に慣れないと脳がストレスを感じてしまうのは仕方ないことで、意識してもなかなか変えられない。それならば、食生活で腸を整えることから始めてみるのがいいんじゃないかなと思うんです。
――ストレスに対して腸からアプローチするというのは面白いですね。
先日のインスタライブでも「腸は多様性が大事」というお話があったように、腸内細菌はみんなそれぞれ好きな栄養素が違うから、いろいろなものをまんべんなく食べることが大切なんですよね。食生活が偏ると腸の中で特定の細菌だけが優位になってバランスが崩れ、それが精神的な揺らぎにもつながってしまう。だから、なるべく多くの腸内細菌に機嫌よく働いてもらうために多種多様な栄養素を摂ることが大切なのだと、すごく腑に落ちました。日々の食事を通して腸内の“多様性”を育てて、心身の調子を整えて“ご機嫌”な自分でいられるようにしていきたいですね。
朝イチ歯磨き、温活も。新しい知識を蓄え、良い習慣を積み重ねて
――腸活は健康と美容、そしてメンタルの安定にとって欠かせないものなんですね。
やっぱり、美って健康の上に成り立ってるものだと思うんです。食生活をきちんとするとか、しっかり睡眠をとるとか、適度に運動するとか、そうした当たり前のことの中に「腸活」も含まれているということです。腸内細菌の餌になる食物繊維やオリゴ糖が含まれる野菜や果物、海藻類を食べるとか、納豆や味噌などの発酵食品を食べるとか、すぐに実践できることがたくさんあると思うの。わが家の冷蔵庫には常に納豆が入ってるし、味噌は手作りしているし、体質的に合わないヨーグルト以外の発酵食品は積極的に食べています。忙しいと毎食バランスのとれた食事を作るのはなかなか難しいけれど、そこは考え方と工夫次第。時間がある時におかずを作り置きをしたり、1日の中で栄養バランスを調整したり。私は食生活がちょっと偏ってしまった時は3日を目安に戻すようにしています。
――先日のインスタライブでは、朝一番の歯磨きも腸活に役立つというお話があり、目から鱗でしたね。
朝一番の歯磨きは、歯周病菌や虫歯菌などを口から腸に侵入させないためにとても大切。これは以前から知ってたので、うがいはしていたのですが、ブラッシングをした方がいいと聞いて驚きました。入浴や温かい飲み物や軽めの運動で深部体温を上げると腸内細菌が活発に動くようになるというのも新たな発見でしたね。科学の進歩によって常識がアップデートされることもあるので、新しい知識を蓄えながら、良い習慣を積み重ねていくことが大事。私も今一度、食生活を見直して、新年度も日々ご機嫌に過ごしていきたいと思います。