残暑の暮らしに、涼と色を取り入れて
お盆になり、夏の終わりを少しずつ感じる頃。残暑の暮らしを心地よく過ごすための小さな工夫を、藤原美智子が自身の愛用品とともに紹介します。
メイクも装いも引き算を意識して、見た目の涼を
――お盆休みで旅行や帰省をすることも多い時期ですが、美智子さんはどんなことを心掛けていますか。
人に会う機会も多いので、見た目の涼を意識するようにしていますね。しっかりメイクをしてしまうと暑苦しく見えてしまうこともあるので、少し引き算を意識して涼しげな印象に。例えば、メイクはツヤ感のあるファンデーションを使ったり、濃い口紅を控えたりするだけでも透明感は出るんですよ。
ファッションも白いシャツにターコイズのアクセサリーをつけたり、黒いワンピースなら通気性のいいリネン素材を選んだりと、重い印象にならないように心がけていますね。そうやって見た目の涼を演出することは自分自身はもちろん、見る人にも涼を与えられて、好印象につながると思います。周りにも気を配る余裕を持ちながら、メイクやファッションを楽しめたらいいですね。
グラスやコースターで、ビタミンカラーを取り入れる
――暮らしの中でも、涼を演出する工夫はありますか。
夏はよく冷たい飲み物を飲むので、グラスやコースターを夏らしいものに変えるだけでも涼が演出できるんじゃないかなと思います。わが家の場合、普段は木製のコースターを使っているんですが、夏はカラフルなビース素材のものに替えるんです。このビーズのコースターはアンティークのもので、数十年前、旅先で購入しました。アンティークならではの温もりや味わいがあって、色鮮やかでありながら暮らしにすっと溶け込んでくれる不思議な魅力があります。
――グラスも素敵ですね。
これは、パリで30年以上前に買ったアンティークのグラスです。シンプルなんだけど、形も色もアンティークならではのニュアンスがあって、置いてあるだけで絵になるの。ちょっと小ぶりなサイズも使い勝手が良くて気に入っています。
このグラスと、先ほどお話ししたビーズのコースターは買った時期も場所も全然違うんだけど、組み合わせると色がとてもきれいで、見ているだけで元気になれるの。日本の夏は蒸し暑くて憂鬱になりがちだけど、こうして暮らしの中にビタミンカラーをちょっと加えると気持ちがシャキッとします。体だけじゃなくて心も夏バテしないように、色の力を借りてビタミンチャージすることも意識しています。
――このグラスで水を飲むと、気分も爽やかになりそうです。
水分補給として口にする水やスパークリングウォーターも、素敵なグラスで飲むと、気分も味わいも違うし、仕草も自然ときれいになる気がします。私もそうですが、お酒を嗜まない人も、ワイングラスやシャンパングラスに飲み物を入れて飲むと、なぜか味も美味しく感じるし、気分も優雅になるのでおすすめです。切ったレモンやフレッシュミントを添えるのもいいですね。暮らしの中に涼と色を取り入れながら、残暑を心地よく過ごしていきましょう。