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自分を知って「似合う」を更新。ファッションの楽しさをもう一度。

自分を知って「似合う」を更新。ファッションの楽しさをもう一度。

 

年齢を重ねて似合う服が変わり、おしゃれ迷子になりがちな大人世代。忙しさや寒さも相まって着こなしが「守り」に入りがちな時期ですが、春に向けてファッションをもう一度楽しみたいと思っている人も多いはず。大人の女性をきれいにいきいきと魅せるファッションについて、藤原美智子が語ります。

 

「らしさ」や「なりたい」を具現化することから

 

――美智子さんがファッションで大事にしていることはありますか。

これはヘアメイクにも通じることだけど、ファッションでいちばん大事なのは「自分らしさ」や「なりたい自分」についてきちんと考えることだと思うんですよね。なりたい自分というと、今の自分とかけ離れたものだと思いがちですが、実はすでに自分はその要素を持ち合わせている、というのが私の持論なんです。例えば「もっとフェミニンになりたい」と思っている人は、フェミニンな要素をすでに持っていて、ただうまく表現できていないだけ。だから「まずどういうファッションをしたいか」っていうことを紙に書き出して表現方法を明確にしていくのがいいんじゃないかと思います。

――以前コラムで紹介した「マインドマップ」のようなイメージでしょうか。

そうそう。例えばフェミニンになりたいなら、服の素材や色は柔らかいものがいいかな、トップスはシャツよりもブラウスかな、ボトムはパンツよりもスカートかな、スカートならどのくらいの丈かな……。そんなふうに、ぼんやりとしたイメージを具体化していくんです。ショップに足を運んで、実際にいろんなものを見ながらアイテムを探すと買い物の失敗もないと思います。人気のショップに行けばトレンドのものがひと通りそろっているから、自然と今っぽいフェミニンスタイルになりますよね。

 

「似合う」を見極め、「似合わせる」工夫を

 

――自分に似合う服を見つけるには、試着もマストですね。

単にスカートを履けばフェミニンになるということではなくて、自分の脚に合うスカート丈やシルエットを確かめることが大事ですからね。私の場合、昔はボックス型のミニスカートに厚底ヒールを合わせるのが定番だったんです。なぜかというと、それが私の筋肉質な脚をいちばんきれいに魅せてくれるバランスだったから。でも年齢を重ねて似合う丈感が変わってきて、膝がちょっと隠れるぐらいの丈が今の自分にはマッチするなと感じます。

 

――体型や年齢に合わせて、シルエットやサイズをアップデートしていく必要がある、と。

着方も大事ですよね。たとえば同じシャツでも、ボタンの開き具合によって印象って大きく変わるでしょう? 私はよく3つめのボタンまで開けて、2つめと3つめの間を裏側から安全ピンで留めるという着方をしています。そうすると顔周りがすっきり見えるし、ボタンの間から下着が見えることもないし、これで袖をちょっとまくれば、シャツ姿がこなれた印象になるんです。

 

――そうした「さじ加減」が、印象を大きく左右するんですね。

私の周りのおしゃれな人を見ると、みんな単に流行りの服を買ってそのまま着るんじゃなくて、自分に「似合わせる」ためのひと工夫を必ずしていますね。中には、厚手のセーターをあえて乾燥機にかけて自分に合うように縮ませるなんて友人も。服を自分のものにして着こなしている人は素敵ですよね。

 

顔映りのいい色を味方に、全身のバランスを整えて

 

―美智子さんは、いつも明るい色を素敵に着こなしている印象があります。

私がメディアに出るときの衣装は9割くらい私服なんです。媒体やテーマに合わせて自分で服を選んでいるんだけど、インスタライブやYouTubeは上半身しか映らないことも多いから、トップスに明るい色を持ってくることを意識していますね。顔映りがいいのは、やっぱり白色。レフ板のような効果があって、着るだけで顔がパッと明るく見えるんです。ここ数年ベージュがトレンドになっているけれど、私は顔がくすんで見えるので基本的にベージュは着ないんです。肌の色や顔立ち、年齢によっても似合う色は変わるので、とにかく鏡の前で試してみることですよね。

――やはり白は万能カラーでしょうか。

万能カラーであると同時に、白ほど難しい色もないなと思います。特に白いシャツやTシャツのようなベーシックアイテムは、メイクもヘアも含めて抜かりなくおしゃれにしないと作業着風になってしまうのよね。私は白いトップスをメインで着るときは首元にスカーフを巻いたりして必ずポイントをつくるようにしています。白い服の代わりに、ダイヤのピアスやパールのネックレスをつけたり、ニットの下に白シャツやカットソーを挟むだけでも顔映りが良くなりますし、明るいピンク系のカラーも血色がよく見えますね。

 

――自分を知ること、着方を工夫すること、TPOに合わせること……。大人になるほど、ファッションにも知性が必要になってくるんですね。

ヘアメイクとファッションのバランスを整えることもTPO の一つかなと私は思っています。水着にバッチリメイク、ドレスアップにナチュラルメイクは、アンバランスでしょう? 一つ一つのアイテムがおしゃれでも、全身のバランスが取れていないと魅力的には見えないので、やっぱり引きの目線って大事だなと思います。まだまだ寒さは続くけれど、自分らしくおしゃれを磨いて、気分よく過ごしていきたいですね。

 

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