一瞬の快楽か、持続的な幸福か

厳しい残暑が続き、冷たいものや甘いものを欲してしまう時期。欲との上手な付き合い方について藤原美智子が語ります。

一瞬の快楽か、持続的な幸福か

夏の幸せ、かき氷

 もともとアイスやパフェが好きな私ですが、ここ数年、夏のお楽しみとなっているのが、かき氷。昔ながらのシロップかき氷はもちろん、最近はアイスクリームや生クリーム、フルーツがアートのように盛られた、スイーツ系かき氷にハマっています。特に、暑い日に食べるかき氷は至福! 食べ進めると暑さが引いて気分は爽やかになるし、いろいろな甘さが口の中でかけ合わさって、ふわ〜っと幸せな気分に包まれますもの(笑)。

反省と誘惑のループ

もちろん、かき氷には体を冷やすというデメリットがあるのも事実。食べ終わった後は内臓が冷えていくのを感じます。すぐに体調を崩すことはなくても、胃腸の働きが鈍くなると免疫力が下がると言われているし、食べすぎは美容にも健康にもいいことはないと反省しきり。でも、しばらくするとまた「暑い!」「かき氷食べたい!」と欲に負けてしまう……。通りがかりのカフェでかき氷を注文してしまったり、コンビニに吸い寄せられて大好きな「シロクマくん」を買ってしまったり(苦笑)。かき氷の誘惑、恐るべしです。

欲に負けないための“3秒ルール”

 でも最近、知らず知らずのうちに、“かき氷欲”が止まらなくなってしまっている自分に気がつき、「このままじゃ、いけない!」と、取り入れたのが“3秒ルール”。食べたいと思った時に「ちょっと待てよ」と自分に言い聞かせ、3秒待つだけと言うシンプルなものです。今までも甘いものを食べたい時に実践していたルールですが、今年の酷暑で忘れかけていたので(苦笑)、改めて肝に銘じることにしました。食べたいと思ったら、3秒待つ。たったそれだけのことなのですが、不思議と食べたい欲求が収まり、「今はやめておこう」「また今度にしよう」という気持ちになることができます。その積み重ねで、かき氷を食べる頻度が自然と減らすことができました。

“ノンアイスデー”とご褒美デー

 3秒ルールに加えて、かき氷を食べる頻度も決めて、「夏限定・週1回」のお楽しみにすることに。手帳のToDoリストに「ノンアイス」と書き、それを達成できた日は、夜寝る前に丸をつけるようにしています。そして、「よし! 今日もかき氷を食べなかったぞ」「今日も我慢した自分、なんて偉いの!」と、自分で自分を思いきり褒めてあげるの(笑)。一週間「ノンアイス」に丸をつけられたら、週に一度の“ご褒美デー”として、大好きなかき氷を心置きなく食べてもOKにしています。私は、ちょこちょこ食べるより、週イチでもいいので、じっくり味わう方が満足感を得られるタイプのようなので、このルールは自分の性格に合っていると感じます。

代替品で無理なく、バランスよく

 どうしても欲に負けそうな時には、代替品で気を紛らわすのもおすすめ。私の場合、バレエレッスンの後に、かき氷を食べたくなることが多いのだけれど、そんな時はブラックのアイスコーヒーを飲むようにしています。そうすると、かき氷を食べたい欲がすっと収まるんです。同じような代替品として、冷えた炭酸水も冷蔵庫に常備しているのだけれど、最近は自家製のアイスハーブティーに切り替えているところ。おいしいので満足感があるし、胃への負担も抑えられますしね。無理せず、バランスよく続けるためには、こんなふうに代替品も定期的に見直すといいんじゃないかなと思います。

欲に身を任せず、人生を豊かに楽しむために

 好きなものは、人生を豊かにしてくれるけれど、欲に身を任せていると大変なことになってしまうのも事実。そのためには、自分の性格や生活にあったマイルールを決めることが必要だなと思います。そして、自分で自分を律し、節度を持って楽しめることが、大人の証だと改めて感じているところ。一瞬の快楽か、持続的な幸福か。いろいろな欲が渦巻く現代だからこそ、賢く見極めて、バランスよくスマートに楽しみたいですね。

Photo(Portrait):Sachiko Horasawa Text:Sachiyo Kamata

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