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思考の多様性を広げて、人間関係も巡りよく

思考の多様性を広げて、人間関係も巡りよく

 

 

春の新生活で新たな人間関係を築き始める人も多い時期。日々をなるべくストレスフリーで過ごすための心がけについて藤原美智子が語ります。

 

ストレスを感じたら鼻歌を。小さなきっかけで思考は変わる

――美智子さんは日々ストレスフリーでいるために、何か心がけてることはありますか?

ちょっと変わった方法かもしれないけれど、ストレスを感じたら鼻歌を歌うようにしています。これ、意外と効果があるんですよ。

――美智子さんが鼻歌を歌い出したら、ストレスを感じているサインなのですね(笑)。

本当にご機嫌で鼻歌歌ってることも多いんですけれどね()。鼻歌以外の方法だと、ストレスを感じたら、あえて笑顔を作るというのもいいいんじゃないかしら。笑いながら怒るのってすごく難しいですよね。鼻歌もそうだけれど、口に出すことや表情って感情とリンクしていますからね。人間の思考って、そういうちょっとしたきっかけで案外簡単に変わるものなので、それを利用するといいと思うの。少し捉え方を変えたり、時間を置いてみれば「そんな怒ることもないかな」って思える。そのためにも、異文化に触れたり、本を読んだりして、いろいろな物事の捉え方を自分の中にインプットするように心がけています。

 

思考の多様性を広げて、ストレスをうまくかわして

――外の世界に目を向けることがメンタルヘルスにとっても大事なんですね。

たとえば、海外に行くと、法律が違うのと同じように、物事の受け止め方や許容範囲、ユーモアのセンスも日本とはずいぶん違いますよね。私は20代のときからよく海外ロケに行っていて、現地のスタッフとおしゃべりする機会が多かったのだけれど、ちょっとした世間話でも価値観やリアクションの違いを感じることが多かったですね。

人種や国、経験値によって物事の捉え方は全然違うんだということが自然とインプットされたし、素敵だなと思う考え方や言い回し、リアクションの仕方などは、自分のなかに取り入れるようにしてきました。そうやって自分の世界を少しずつ広げていくことで、他人と自分との違いに対して寛容になって、ちょっとしたことに腹を立てなくなったような気がします。海外に行かなくても、小説や映画、YouTubeなどを通して、日常の中で多様な考え方を知ることはできるので、どんどん活用したいですよね。

 

――エンタメとして楽しみながらメンタルヘルスを整えられるのはいいですね。

自分の世界を広げることって、いくつになっても大事なことだと思うんです。以前の腸活をテーマにしたコラムでは、腸の中の多様性を保つためにいろいろな食べ物から栄養を取り入れていくという話をしたけれど、それと同じように、いろいろな人の考え方を自分の中に取り入れていくと、思考の多様性が広がって、ストレスに強くなる気がします。

例えば、誰かにちょっと意地悪なことを言われたとき、それを真に受けても自分が傷つくだけ。私は、そういう時、あえて気がつかないふりをしたり、ユーモアで返したりして、交わすようにしています。相手との関係性にもよるけれど、それも人間関係を円滑にして、日々をストレスフリーに過ごすための私なりの一つのスキルといえるかもしれないですね。

 

叱るときこそ冷静に。人を育てることで自分も育っていく

―― 人間関係ではスルースキルも大事ですよね。美智子さんは、人に対して苛立ちや怒りを感じることもないですか?

たまにはありますよ〜(笑)。私は怒る時は、声のトーンがぐっと低くなるの()。ヘアメイクアップアーティスト時代、アシスタントには計算しながら注意していたんですね。各歴代アシスタントたちのキャラクターを見極めて11人に対して注意の仕方を変えたり、言うタイミングを変えたりしていました。そうした経験を通してメンタルが鍛えられた部分もあるかもしれませんね。人間関係はなかなか難しいけれど、人を育てることで自分も育っていくし、多様な人と接することで自分の多様性も育まれていく。そんなふうにポジティブに捉えて、日々をなるべくストレスフリーで過ごしていきたいですね。

 

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