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分岐点は46歳。食を変えて肌も暮らしも変わった。【後編】

分岐点は46歳。食を変えて肌も暮らしも変わった。【後編】

(前編からの続き)グルメを楽しみつつも、節度を持って過ごしたい食欲の秋。46歳で食生活を見直して以来、健康的な肌とスタイルをキープしつづけている藤原さんに、普段の食生活や心がけ、実感している変化について伺うインタビュー後編。

外側の刺激や評価より、内側の感覚や興味を大切に

――食生活を変えて肌が変わったとお聞きしましたが、ライフスタイルやマインドにも変化はありましたか?

藤原:46歳で食を変えてからお酒の量も自然と減って、それに比例して夜遊びの機会も減っていきました。若いときは仲間と一緒に夜な夜なパーティをハシゴ、なんて日々を送っていましたけど、今は全然興味なし()! 外から与えられる刺激や評価より、自分の内から生まれる感覚や興味を大事にしたくなってきました。そんなふうに、興味の対象が外面的なものから内面的なものへと切り替わったのが、私の場合は46歳だったということ。でも、周りの女性を見ていても、その辺りが人生の分岐点なんじゃないかなと感じますね。

 

――伊豆下田との二拠点生活や家庭菜園を始めたのも、そうした流れでしょうか?

藤原:そうですね。50歳くらいのときに「リビングフード」という食事法に興味を持って、とれたての野菜を生で食べるために都内の市民農園で野菜づくりを始めたんです。そのあと、伊豆下田の家の庭にも小さな畑を作って、今でも自分で育てた新鮮な野菜を食べています。最初は流行りに乗ったり、人の真似をしたりもいいけれど、少しずつ自分流にアレンジしていくことが続けるコツじゃないでしょうか。自分にとって本当に必要な食べ物は何なのか、必要な量はどれぐらいなのか。今が人生の分岐点じゃないかと感じている人は、そういう本質的なことをちょっと真面目に意識していくといいんじゃないかなと思います。

 

頭で考え過ぎず、からだの声を素直に聞くこと。 

――自分にとってベストな「バランス」と「量」を見つけていくこと、ですね。

藤原:世間的に身体にいいと言われるものだって、自分に合うかどうかはわからないもの。私は一時期、毎朝ヨーグルトを食べていて、調子が悪くなってしまったことがあるんです。もともと乳糖不耐症で乳製品があまり得意ではないんですね。それなのに「きっと身体にいいはずだ」と考えて食べ続けていたんです。メイクやスキンケアと同じように、どんなにいいものでも「自分に本当に合っているかな」と、見つめ直す視点は必要だと思います。マクロビに凝っていた時期には朝昼晩マクロビの食事を作って撮影現場にもお弁当を持っていったこともあったけれど、その時も調子が悪くなってしまって。やり方がよくなかったのか、私の体質にはあまり合わなかったのかな、と。ただ、マクロビの考え方自体は好きなので調理の仕方は今も取り入れています。いろいろな食事法を試して、自分に合わせてチューニングしていくことですよね。

 

――以前、ファスティグ(断食)にも取り組んだことがあるそうですね。

藤原:ファスティグは取材もかねて1週間取り組んだことがあるけれど、頭がものすごくクリアになって、肌もに透明感が出て目もキラキラして、すごく調子が良かったんです。そのときに食べることに人間はものすごくエネルギーを使っていて、食べ過ぎるのはからだによくないんだな、と。ただ、ファスティングもやり過ぎには注意が必要。どんな食事法も、しっかりとからだの声を聴きながら見極めていく必要があると思います。

 

 

いらないものを少しずつ削ぎ落とし、人生後半を軽やかに。

――自分の感覚をちゃんと感じ取るというのは、経験を積んだ大人だからこそできることかもしれませんね。

藤原:若いうちは体力もあるし、代謝もいいし、興味のあることをいろいろ経験していいと思うのね。そうして人生の分岐点に差しかかったら、自分にとっていらないものを少しずつ削ぎ落としていくと、後悔や迷いのない、軽やかな人生後半戦になっていくんじゃないかなって思います。私は46歳ときに自分の直感を信じて食生活を変えて、本当によかった。食はやっぱり人生の楽しみだから、食べて幸せを感じられるものを、感じられる分だけ食べることが大事だと気がつけました。頭で考えすぎないで、からだの声を聞いて、たまには自分へのご褒美があってもいい。人生、何のために生きてるかって、やっぱり楽しむためでしょう? 健康になること、きれいになることは人生の「目的」じゃなくて「手段」ですから。

 

――いろいろな経験を積んできた藤原さんだからこそ、言えることですね。

藤原:自分で経験したこと以外は語れないですからね。失敗も数え切れないほどしてきたので()、これからも包み隠さずお話しして、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。それがちょっとだけ先を生きている人間の役目かな、と思っています。

 

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